石走る垂水の上のさわらびの萌えいずる春になりにけるかも
図書コーナーのスタッフも一緒だったので、学生気分に戻って声をそろえて暗唱しました。勢いよく水がほとばしる滝と芽吹いたばかりのワラビ。教科書で仕方なく覚えた詩も侮るなかれ。年をとると鮮やかな季節感を伴ってよみがえります。
そんな春も近い1月末から2月にかけて、女性会館では1月30日が文部科学省助成のモデル講座「わたし流 しずおか観光プロジェクト」、2月12日が第12期アイセル女性カレッジ「私らしく働く! キャリアデザイン講座」と2つの長期講座の修了式が続きました。ともに9月のスタート。「観光」、「キャリアデザイン」とテーマは異なりますが、家事や仕事の合間を縫って約半年間受講し続けた修了生だけに、最終回のスピーチは一人ひとり堂々として頼もしく見えました。
「観光」は28人、「キャリアデザイン」は17人が修了証を手にし、そのうち4人は2つの講座をダブル受講してくれました。出席率がどちらも80%台半ばと高かったことも誇らしいです。観光プロジェクトの最終発表を聴講した産学官連携会議の委員からは、「観光業に携わっている人、お茶や国際交流に関わる資格、経験を持った人など有望な人材が講座に集まり、横のネットワークを持てたことがすばらしい」といった評価をいただきました。
ほっとしたのもつかの間、担当者にはもう一山、成果をまとめた冊子や報告書の作成という大きな山があります。受講者が講座で得た気付き、学びをより多くの人に共有していただくために、ねじり鉢巻でうんうんうなっている担当者の横で、のど飴を渡し倒れないことを祈る私です。

「わたし流 しずおか観光プロジェクト」の最終回で発表をする受講者