女性会館の25年振り返る「WAVE」最新号
反省を込めて、今回は最新号(86号)について少しお伝えします。女性会館がオープンしたのは1992年6月17日。25周年ということで、2つの記念座談会を企画しました。
歴史を振り返ったとき、会館の特長の一つに、女性たちと行政がタッグを組んで構想を練り、建設にこぎつけた連携の形があります。開館に深く関わった方々による座談会Ⅰでは、80代になった先輩女性の経験談に開館当時の熱気がよみがえりました。30年余前、女性たちの学習や交流の拠点が欲しいと熱望されていたものの、市内の女性グループや団体につながりはできていなかったそうです。
市職員の近藤美津江さん(故人)が熱を込めて集結を呼び掛け、賛同した37団体の代表が「しずおか女性の会」を発足させます。その後の活動は目覚しく、シンポジウムや行政との討論会を開いて市民に必要性を訴える一方、先進都市を訪ね専門家を招くなどして基本構想をまとめていきました。今改めて、子ども室、図書コーナー、女性総合相談などにその理念が生きていることを知り、先輩たちの奮闘に頭が下がります。
座談会Ⅱに参加してくれたのは、アイセル女性カレッジを修了したばかりの13期生4人。いずれも民間企業に勤務する20代から30代の女性たちです。「女性の活躍推進」と声高に叫ばれても、職場にロールモデルがいない、育休から復帰する際の不安感が大きいなどリアルな声を明かしてくれました。でも、嘆いてばかりではありません。女性カレッジを通して「意欲や知恵を共有するコミュニティができた」という言葉に、こちらも励まされました。
「WAVE」は事務室で配布するほか、ホームページからも閲覧できます。ご意見、ご感想をいただければ幸いです。
開館に深く関わった方々による座談会Ⅰ アイセル女性カレッジを修了した13期生4人