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8050問題の深層(ハチマルゴーマル モンダイ ノ シンソウ)

書名 8050問題の深層(ハチマルゴーマル モンダイ ノ シンソウ)
副書名 「限界家族」をどう救うか(ゲンカイ カゾク オ ドウ スクウ)
種別 図書
編著者 川北 稔∥著(カワキタ ミノル)
出版社 NHK出版
出版年 2019.8
出版地 東京
大きさ 18cm
ページ数 207p
ISBN 4-14-088596-3
分類 367.7

80代の親が、ひきこもり状態の50代の子どもと同居し、経済的な困窮や社会的孤立に至る世帯が増えているという。本書は、支援の対象になりにくい40歳以上の子どもをもつ家族を焦点に、8050問題の実態から、問題解決の糸口、支援の具体策を提言している。

長く社会的孤立の課題を研究してきた筆者は、ひきこもりの子どもを持つ親の心理に注目し、家族の悩みを家庭の外にオープンにできない幾つもの壁について明らかにしている。歯がゆいのは、子どもが課題を抱えた時に「自分が背負わなくてはならない」と自身の子育てに責任を感じ、問題を外に出すことをためらってしまうことだ。「問題を外に出すことは、子どもを見放すことではない。自立とは無人島での一人暮らしのように孤立して生活を営んでいくことではない」という筆者の言葉に救われるが、実際は具体的な提案を受け入れにくい家族の姿があるという。解決のためには従来の「家族観」を見直す必要がある。未婚化が進み、家族をもつということは、誰にでも同じようにできるものではなく、貴重な経験になりつつある。「家族が大切」と思う傾向が強まるなか、いざという時に頼れる相手として、家族を想定する人は依然として多い。子どもがひきこもると、「もっと母親らしく、もっと父親らしく」と家族の絆を何とかして取り戻そうとするのだが、それがやがて家族を孤立させることになりかねないのだ。

親が高齢になっても「終わらない子育て」のゆくえに、筆者は完璧な自立を焦って「孤立」するのではなく、家族以外の「依存先」を増やし、小さな困りごとから共有できるようなアイデアを出し合っていく必要があると提案している。家族内の人間関係に、新しい風を吹き込むような試みや実例は参考になると思う。また一見、円満と思われる親子の同居生活にも、家族のケアが求められることが多い分、無職やひきこもり状態の女性が抱える生きづらさが表面化しづらい点も気にしたい。社会的孤立は他人事ではない。まずは本書を手に取って8050問題の現状を知ってほしい。

(久保田さきの)

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