トップページ > 本をさがす > 職務格差(ショクム カクサ)

職務格差(ショクム カクサ)

書名 職務格差(ショクム カクサ)
副書名 女性の活躍推進を阻む要因はなにか(ジョセイ ノ カツヤク スイシン オ)
種別 図書
編著者 大槻 奈巳∥著(オオツキ ナミ)
出版社 勁草書房
出版年 2015.1
出版地 東京
大きさ 20cm
ページ数 373,17p
ISBN 4-326-65396-6
分類 366.38

「男女雇用機会均等法」が施行されて30年。著者は、法整備が進んでも女性が活躍できないのは、仕事と家庭の両立の困難さの側面だけでなく、職場や仕事それ自体の中にも活躍を妨げる要因があるのではないかと考え、検証した。本書はそうした実証研究や論考の集大成である。

著者は、システムエンジニアや旅行業で働く男女を対象にした調査から性別職務分離の過程を分析。入社時に既に雇用側の選好で「女性向きの仕事」が割り当てられ、そのことは後の昇進や習得できる知識・スキルにも大きく影響を及ぼすことを明らかにした。職場には、女性が男性より不利になる構造があり、女性が基幹労働者となり得ない仕組みが存在すると指摘する。

また、男女の賃金格差の解消には「同一価値労働同一賃金の原則に基づく賃金の是正を考える必要」があると説き、これを実践するためには、性に中立な職務評価が必要となり、その手法とそれによる賃金是正の事例も紹介している。

一方、興味深い意識調査の結果を収録している。「年収が低く、雇用不安があり、社会的成功が重要であると考える女性は、自分の年収の不足を夫に補填させ、夫の稼ぎによって社会的成功を得よう」とする。また男性は、どんなに雇用不安を持っていようが、転職・離職の経験を

持っていようが、非常に強固な「男性の稼ぎ手役割意識」を持っているという。

企業が厳しい国際競争を勝ち抜くためには、「真の女性活躍推進」が、そして男性の働き方も含めた労働慣行の変革が迫られている。女性の活躍を本気で考える人や学習会のテキストに格好の1冊である。(谷口年江)

予約申し込み