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紫式部の欲望(ムラサキシキブ ノ ヨクボウ)

書名 紫式部の欲望(ムラサキシキブ ノ ヨクボウ)
種別 図書
編著者 酒井 順子∥著(サカイ ジュンコ)
出版社 集英社
出版年 2011.4
出版地 東京
大きさ 20cm
ページ数 209p
ISBN 4-08-771396-1
分類 913.36

古典は大の苦手。できれば関わりたくない存在である。避けてきた古典だが、天下に名をとどろかせる紫式部がどんな欲望を持っていたのか、現代を平凡に生きる私には大変興味深く、のぞき見気分で読んだ。
 女性たちが自由に生きられなかった平安時代。結婚相手は自分で選べず、多くの妻の一人として男性をひたすら待つ日々。感情を内に秘めるタイプだった紫式部が、源氏物語の中で自らの欲望を吐き出し、光源氏をはじめとする登場人物たちに自分の欲望を叶えさせたと著者は考えた。目次には「連れ去られたい」「頭がいいと思われたい」「モテ男を不幸にしたい」などの言葉が並ぶ。これが才女紫式部の真意とは驚きだが、私たち現代の女性にも通じるものがあって、紫式部をグッと身近に感じた。
 本書はストーリーと併せ、時代背景に照らして登場人物の言動の意味や人間関係をこと細かに解説している。原文はおろか現代語訳すら読んでいない私でも、物語であることを忘れて当時の貴族の暮らしや恋愛話にリアリティーを感じることができた。きらびやかな登場人物たちや
男女のしきたりをえぐるように分析していて、その思い切りのよさもいい。紫式部の奥ゆかしさを愛するファンたちが読んだらどう思うだろうと、少し心配になるくらいおもしろかった。(萩原美栄子)

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