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女も男もフィールドへ(オンナ モ オトコ モ フィールド エ)

書名 女も男もフィールドへ(オンナ モ オトコ モ フィールド エ)
種別 図書
編著者 椎野 若菜∥編(シイノ ワカナ)
出版社 古今書院
出版年 2016.6
出版地 東京
大きさ 21cm
ページ数 224p
ISBN 4-7722-7133-2
分類 361.9

インド、マレーシア、ケニア、ウガンダ、カメルーン、グリーンランド、北極海。このような地域に女性が赴く―それも長期にわたって、場合によっては1人で―となると、男性とは異なるさまざまな困難が伴います。それは研究者とて例外ではありません。

本書は、多様な分野でフィールドワークを行う研究者の経験を広く伝えるために発刊されたフィールドワーカーシリーズ全15巻のうちの第12巻です。この巻では、フィールドワークを続ける上で、女性研究者が自身のジェンダーや、妊娠・出産・育児などのライフイベントとどう向き合い、選択し行動しているかに焦点を当てており、冒頭で挙げた地域は全て彼女たちのフィールドワークの調査地です。

女性のライフイベントや体力面がフィールドワークに影響するのは想像に難くありませんが、本書で特に興味を惹(ひ)かれたのは、調査先ではフィールドワーカー本人の属性=ジェンダーと現地の人々が持つジェンダー観が大いに関係してくるという点、調査対象者に対するアプローチの仕方まで変わる可能性があるという点でした。

現地の男性と2人で出歩いたために女性たちとの間に壁ができてしまったり、性の対象と見られて不快な思いをしたりという、女性であるがゆえに調査のみに専念できないマイナス面がある一方、「ムスメ」や「ヨメ」といった疑似親族として受け入れられたり、女性同士の安心感から男性調査者には打ち明けにくい出産や性にまつわる実情を引き出せたりと、まさにジェンダーが調査の手助けとなったケースまで、具体的な体験が種々記されています。

人類学のフィールドワーカーには男性が多く、現地側の情報提供者も男性が多いため、男性同士の話だけで「異文化理解」が完結してしまうことが少なからずあるというくだりなど大変印象的で、女性フィールドワーカーの必要性を痛感しました。

ジェンダーに翻弄(ほんろう)されながら、時にはあえてその土地のジェンダー観に則って現地に溶け込むなどの試行錯誤をしつつ、今日も地球のどこかでいきいきと研究を続ける彼女たちの姿は、学問の分野のみならず、全ての働く女性にとってロールモデルとなるに違いありません。(古村 光)

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