今週は満月と早朝の白い月を眺める機会がありました。記者時代、地域のお月見の風習を調べていて、民俗学の先生から「親子で月を見るっていいですよ」と勧められたことがあります。並んで同じ方向を見上げる体勢がポイント。向かい合うとぶつかったり構えたりしがちな親子関係が、明るい月を見上げているうちにほぐれてくるというお話でした。親子に限らず友だちや夫婦でも、観月の効用があるかもしれません。

10、11月は文化行事が集中する時期。当館でも「女性の相談に携わる人のための研修会」、全国女性会館協議会との共催による「情報事業に携わる人のための課題解決・実践研修」と２つの研修会のほか、女性限定人材データベース「Jo-Shizuメンターバンク」のフェスタ、企業向けハラスメント防止出前講座、50代おひとりさま講座と続きました。

24日には女性会館建設の原動力となった「しずおか女性の会」の創立30周年記念式典と樋口恵子さんによる記念講演会がありました。しずおか女性の会は1985年、市内でさまざまな活動をしている女性団体やグループがまとまって発足し、女性問題をテーマにした講演会やフェア、市政への提言、地域の女性史の掘り起こしなど、持続的に取り組んでこられました。指定管理者制度導入後も、私どもNPOの運営を支えてくださっています。

会場のホール前列に並んだ歴代会長、進行役の実行委員会の皆さんは、記者時代にお世話になった方ばかりです。消費者運動に貢献された方、新しい葬送の形を提案された方、女性のミニコミ誌を発刊された方…先輩方の活動の蓄積をどう次世代につないでいくか。Jo-Shizu メンターバンクがその一助になればと考えたひと時でした。写真は、オープニングで「アイセル賛歌」を合唱するしずおか女性の会の有志のみなさん。