駿府城公園のお堀の桜が終わるころ女性会館に着任してから、あっという間の9カ月でした。全国の女性センターの新任館長や職員向けの研修に、初めて埼玉県にある国立女性教育会館(ヌエック)に赴いたのは5月末。池袋から東武東上線に乗り、ずんずん都心から離れて森林地帯にある最寄り駅に着くころには、ここで下りて大丈夫か不安になったものです。 初の試みの長期男性カレッジ、育児休業中の女性向けカレッジなど、意欲的な講座が相次ぎました。「妻はPTAや地域活動、趣味など豊かな人間関係があるけれど、僕には学生時代の友人と会社の同僚しかいない」。普段、口数の少ない受講生から本音が漏れたとき、夏休みのシングルマザーと子どもたちのための講座(お母さんはアロマハンドマッサージ、子どもは料理教室)で、親子の食事会の輝く笑顔を目にしたとき―たくさんの貴重な場面に立ち会うことができました。 この宝物を来年に生かしたいと思います。新年の目玉講座は21日午前10時から協働講座「まるでマジック! どんな人も輝く“むそう”の仕事」。愛知県知多半島の半田市で、障がいのある人が地域で働く取り組みを展開する、社会福祉法人代表の戸枝陽基さんをお招きします。目からうろこの発想、ぜひお聞きいただければと思います。 では皆様よいお年をお迎えください。 (写真説明)図書コーナーの年末を締めくくる「女性ニュース2014」の掲示